前回は、私がマウスの設定沼にハマった話を書きました。
今回は、マウスから指輪へ。
急に小さくなりました(笑)
でも、この小さな指輪の話が、意外とおもしろかったんです。
施術中、患者さんがこんな話をしてくださいました。
「先生、最近ずっと睡眠スコアが安定しているんです」
「睡眠スコアですか?」
「指輪で毎日測っているんですよ」
正直に言うと、私は睡眠スコアを毎日測ったことがありません(笑)
最初は「そういう使い方もあるんだな」くらいに聞いていました。
すると、その方が続けて、
「鍼を受けるようになってから、一度も80%を下回らなくなったんです」
と教えてくれました。
以前は70%台の日もあったそうです。
もちろん、この一例だけで「鍼をすると睡眠が良くなる」とは言えません。
首や肩の状態、生活習慣、そのほかの要素も関係しているかもしれません。
こういう数字を見ると、つい「鍼の効果ですね!」と言いたくなります。
でも、そこは一回落ち着こう、というところです(笑)
先に気づいていたのは身体のほう
私が面白いと思ったのは、80%という数字そのものではありません。
患者さんには、その前から、
「最近、身体が軽いんですよ」
という感覚があったそうです。
つまり、数字を見る前から、本人は「なんか調子がいい」と感じていたんです。
あとから指輪を見たら、数字も安定していた。
「やっぱり、気のせいじゃなかったんだ」
自分の感覚に、数字が「そうかもね」と相づちを打ってくれたような感じでしょうか。
こういう使い方なら、数字もいいですよね。

数字に引っぱられる日もある
睡眠時間、心拍数、活動量。
いまは身体のことを、いろいろな数字で見られます。
便利です。
私も、こういうものはけっこう好きです(笑)
ただ、朝起きた瞬間は元気だったのに、アプリを開いてスコアが低いと、急に具合が悪い気がしてくる。
そんなことも起こります。
「今日は調子がいい」ではなく、
「数字が悪いから、調子が悪いはずだ」になってしまう。
これだと、身体を知るための数字に、今日の気分まで決められてしまいます。
数字は答えというより、身体のことを考えるヒントくらいがちょうどよさそうです。
指輪は、身体の代わりにはなれない
この患者さんの指輪は、身体を変えたわけではありません。
でも、自分では見落としていた変化に気づくきっかけをくれました。
まずは「自分はどう感じているか」がある。
数字は、そのあとに見る。
私はそのくらいが好きです。
そして考えてみると、私が毎日のように使っているエコーも少し似ています。
エコーがあるから治るのか。
見えるものは、いつも正しいのか。
次は、「真のツールとは何か?③ 見えることが、答えとは限らない」へ続きます。

