痛みが良くならない人に共通すること

治療をしていると、最初の見立てで

「10回ほど治療が必要です」とお伝えしても、

その回数に到達する前に

諦めてしまうケースがあります。

「やっぱりそのくらいかかりますよね」と、

話をしている段階では納得されていても、

3回ほど施術を受けた時点で

変化が少ないと感じてしまい、

意味がないのでは、と

判断されることがあります。

今回は、その理由について整理してみます。

体の変化に気づけない理由

痛みが長く続いている方は、

体の状態を「ゼロか百か」

判断してしまう傾向があります。

実際には動きやすさが少し戻る、

痛みのピーク時間が短くなるなど、

細かい変化が起きています。

ただ、その違いを自分で拾うことが難しい場合があります。

これは性格ではなく、

脳が不調の情報を優先して受け取る状態が

続いているためです。

悪い部分に意識が向きやすい

痛みが長引きやすい方の特徴として、

悪いところにフォーカスしやすい。

というのもあります。

良くなっているところに意識がむいてくると、

体の反応はどんどん改善へ向いていくのですが、

「でもまだここが痛い」など、

残っている部分に過度に意識を向けている方もいます。

この状態だと「良くなっている実感がない」と感じやすく、

意味がないのではと考えてしまうことがあります。

痛みや不調の回復は、

毎回右肩上がりで進むわけではありません。

途中で停滞しているように見える時期も、

ほとんどの方に必ずあります。

これまで積み重なってきたクセ、

炎症反応、生活習慣などを整えるには

一定の時間が必要です。

小さな変化に気づける人は
良くなりやすい

前より一割でも動きが軽い場所が

あるかどうか。

痛みが出るタイミングが

変わっていないか。

朝の体の感覚がどう違うか。

こうした小さな変化に気づける方は

改善が早い傾向があります。

体が良い方向に動いていることを実感しやすく、

治療を継続しやすくなります。

症状が長く続くと、どうしても

悪い部分に意識が向きがちです。

ですが、改善は小さな変化の

積み重ねで進みます。

今つらい方こそ、

前より少し楽になっている部分を

探してみてください。

その一割の変化が、

あとで大きな改善につながります。