ファシアちゃんの3つの機嫌取り 〜動く・呼吸・温める〜

トリガーポイントとファシアを整えるために

肩や腰がつらい時、

つい「この場所が悪いんだ」と思いがちですが、

前回お話ししたように、

痛みは体全体のつながりが関係していることが多くあります。

では、日常生活ではどんなことを意識すると

トリガーポイントやファシアの状態が良くなりやすいのでしょう?

今日は自宅でできるやさしいセルフケアをご紹介します!

長時間同じ姿勢をさける

ファシアは「動くことで調子が整う」性質があります。

デスクワークやスマホ操作などで

同じ姿勢が続くと、ファシアの滑りが悪くなり、

トリガーポイントができやすくなります。

目安は 30〜60分に一度、

立ち上がる・肩を回す・伸びをする

など、軽く体を動かすだけで十分です。

日常のちょっとした動き直しが、

コリや痛みの予防につながります。

作業に没頭するとつい忘れがちになりますが、

僕は時計のリマインダーを使って、

イスから立ち上がる通知をしてもらっています。

深い呼吸を意識する

呼吸が浅くなると、

肩や首まわりの負担が増え、

ファシアも固まりやすくなります。

ポイントは息を吐くことです。

ゆっくり長く吐き出すと、

全身の緊張がやわらぎ、

ファシアも動きやすくなります。

お腹や背中まで

呼吸が広がる感覚が理想です。

実は呼吸に関係する筋肉はたくさんあります。

  • 横隔膜
  • 肋間筋
  • 斜角筋
  • 胸鎖乳突筋
  • 腹斜筋
  • 腹直筋
  • 腹横筋

これらを総動員して呼吸をしているんですね。

吐くときはお腹の筋肉を意識して

肺の中に溜まっている空気を全部出すしきるイメージでやってみてください。

お風呂で温める

冷えはファシアの滑りを悪くし、

痛みを感じやすくする原因になります。

シャワーだけで済ませがちな方は、

可能な日は湯船に浸かる習慣をつくるのがおすすめです。

体がしっかり温まると血流が改善していきます。

体の細胞に栄養を運んでいるのは血液です。

血液が体のすみずみまでしっかり流れていくことが大事なんです。

血液はいらなくなった老廃物の運搬も行っています。

老廃物が溜まったままでは、

体の回復も損なわれてしまいます。

また、湯船につかると、

体の表面に「ほどよい圧力(水圧)」がかかります。

この圧力が足先など末端に溜まった体液を

心臓のほうへ押し戻す働きをサポートします。

その結果

  • むくみが軽くなる
  • 血流が循環しやすくなる

ことが期待できます。

そして水中では浮力が働くので、

実際の体重より負担が大きく減ります

重力の影響が減ることで、

関節や筋肉の緊張がゆるみやすくなります。

よく膝が痛い人はプールで歩きなさいとか言われますよね。

このように入浴は

  • 温熱
  • 水圧
  • 浮力

という3つの作用が同時に働くことで、

血流を助け、筋肉や関節の負担を減らし、

心身をリラックスさせる効果が期待できます。

いつ治療に頼る?

セルフケアである程度改善するケースは少なくありません。

一方で、次のような場合は

無理せず専門家へ相談することをおすすめします。

  • 痛みが続く
  • 何度も繰り返す
  • 動くと強く痛む

特に

「痛い場所と原因の場所が違う」

というのはよくあることです。

このつながりを判断するには、

触診やエコーによる評価が役立ちます。

「治療で整える」

「セルフケアで維持する」

この2つの流れが作れると、

症状が改善しやすく、ぶり返しも減っていきます。

無理なくできることから、試してみてください!

困ったことがあれば公式LINEからご相談いただければお答えします(^^)