痛い場所=原因じゃない!?トリガーポイントの不思議

トリガーポイントってなに?

トリガーポイントって聞いたことはありますか?

当院で着目している「ファシア」はまだまだ知名度が低いですが(笑)、

トリガーポイントならテレビや雑誌で耳にした方も多いかもしれません。

今回はそのトリガーポイントとファシアの関係について、

またファシアちゃんを呼んで、

楽しく学ぶシリーズを始めたいと思います!

「あ〜そこそこ!」ポイント

肩や腰を押されたときに、

ズーンと響いて思わず「あ〜そこ!」

と言ってしまうことがあります。

いわゆる「トリガーポイント」と呼ばれる場所です。

ツボと一致するところが多いといわれています。

あやと先生〜、最近スマホの見すぎで肩が辛くって…。

肩とか押されると“ズーン”って響くときあるよね?あれってツボなの?

いい質問だね。ツボと呼ばれることもあるけど“トリガーポイント”とも言うんだ。筋肉や神経が過敏になっている場所で、ツボとは7割ほど一致するといわれているよ。

黒沢あやと

ここでいう「過敏」とは、

体の中のセンサー(これを侵害受容器といいます。)が

刺激に反応しやすい状態のことを表します。

この過敏になっている場所を刺激すると、

押している所から遠くまで響いたりします。

へぇ〜!トリガーって引き金って意味でしょ?なんでそんな名前なの?

痛みや不調を引き起こす「引き金(トリガー)」となるからだよ。

それから押した場所だけでなく、離れた部位にまで痛みを広げるっていうのも特徴だね。

これを関連痛ってよんでいるよ。

黒沢あやと

この「関連痛」がトリガーポイントの特徴のひとつです。

上の写真のように肘の外側を押すと、

手首の方まで痛みが広がりませんか?

試しに肘の外側を押してみてください。

どこかのポイントでジーンと痛み、

それが広がる感覚が感じられるはずです。

痛いところが悪いところ?

さらに、トリガーポイントの特徴として

痛みの原因となる場所

痛みが出ている場所

離れている

というものがあります。

例えば上の写真のように、

スネにトリガーポイントが発生した場合、

スネが痛むのではなく、

離れた膝へ痛みが出る

ということです。

つまり、本人が感じている痛みの場所と、

痛みの原因となっている場所が違う

ということがあるのです。

痛いところ=痛みの原因ではない

ということは、

治療をするうえで重要なポイントとなります。

※痛いところが原因のこともあります

どうしてそんな場所ができちゃうの?

使いすぎや疲労、ストレスで筋肉や神経が緊張して、体がサインを出すんだ。つまりトリガーポイントはSOSの印なんだよ。

黒沢あやと

体はあえて「痛み」という形でサインを出してくれます。

「これ以上負担をかけないで」

「このままだと壊れてしまうよ」

という警報のようなものです。

ところが多くの人は、

このサインを無視してしまいがちです。。。

僕も歯医者さんに行くのが苦手で

いつも痛みが我慢できなくなってからなので、

よく分かります(笑)

「ちょっと休めば平気だろう」

「まだ動けるから大丈夫」

と思ってやり過ごしているうちに、

痛みの範囲も強さも増していきます。

結果として、体の使い方がどんどん偏り、

別の場所にまで負担が連鎖してしまう。

つまり痛みの悪循環に陥ってしまうんです。

痛みは敵ではなく、体からのメッセージ。

それを正しく読み取ることが、

治療の第一歩であり、改善への近道になります。

トリガーポイントについてちょっとわかってきたかも!そしたら、あやと先生がいつも治療で狙ってる“ファシア”とも関係してるの?

またまた、いい質問だね!そう、両者は深く関係しているよ。

次回はその関係性について見ていこう!

黒沢あやと