ファシアちゃんとからだトーク|最終回「ファシアの“うるおい”がカギ?」

こんにちは。「はり治療院ここから本庄院」の黒沢理人です。
シリーズでお届けしてきた「ファシアと痛み」についての解説も、今回がついに最終回。テーマは「ファシアと水分」です。

黒沢あやと

やっほ〜!ぼく、ファシアちゃん🍊💧
今日はぼくにとっての命の水、うるおいについて語るよ!

「人の体の約60%は水分でできている」とよく言われますよね。
この水分には、細胞内液・血漿(血液の液体成分)・リンパ液・間質液などがあります。

黒沢あやと

その中で、ぼくと一番関係が深いのが「間質液(かんしつえき)」ってやつなんだ!

この液体の中にはね、「ヒアルロン酸」や「プロテオグリカン」っていう保水力のある成分が含まれてて、ぼくのやわらかさとかすべりのよさ(滑走性)にめちゃくちゃ関係してるんだよ〜!

水分がしっかり巡っていると、

  • ファシア同士がスムーズに滑る

  • 栄養や酸素がきちんと届く

  • 老廃物も排出されやすい

という良い循環が生まれます。

黒沢あやと

でも…水が足りないと、ぼく…ギュ〜って縮んじゃうんだ…!

実際、ラットの研究で、脱水状態になると腱やファシアが自ら収縮して筋肉の約300倍の力を生み出すことがわかっています。

黒沢あやと

えっ、300倍⁉
みかん1個がブルドーザーになるくらいのパワーじゃん!

でもそんな強さ、求めてないんだけどなぁ…(笑)

収縮したファシアは、関節や筋肉に負担をかけて、こわばりや痛みの原因になることもあります。

黒沢あやと

たとえばスーパーで買った鶏肉の皮をはがすと、身と皮の間にヌルッとしたの、見たことある?あれ、ぼくなんだよ!🍊✨

あのヌメヌメ感こそ、健康なファシアの証なの!

でも、長時間の同じ姿勢やケガ、ストレス、運動不足などでファシアは動かなくなり、重積(スタッキング)といって層がくっついてしまうこともあります。

黒沢あやと

そうなると、ぼくの“うるおい力”が下がって、動きが悪くなって、癒着したり、突っ張ったりしちゃうんだよ。

実際、産婦人科の先生の講演で、骨盤内の病変がある方の内視鏡映像を見たことがありますが、ファシアの水分が失われて癒着している状態がはっきりと見えました。

黒沢あやと

だからね、こまめな水分補給がほんっっとうに大事なんだよ!!

できれば…
お茶やコーヒーじゃなくて「お水」を飲んでほしい!✨

これから暑くなる季節、脱水によるファシアの収縮も起きやすくなります。
健康維持のためにも、ぜひ意識してみてください。

黒沢あやと

これまで4回にわたりお届けしてきた、「ファシアと機械的特性」「炎症」「神経」「水」のお話、いかがでしたか?

今後も引き続き、ファシアを見ながら、ていねいな施術を続けていきます。
気になる症状があれば、いつでもご相談ください。

ここまで読んでくれてありがとう!
また新しいシリーズで会おうね〜!うるおいを忘れずに〜〜💧💧