みなさん、2月になり寒い日が続いていますね。
お体の調子が乱れてないでしょうか?
最近はギックリ腰の患者さんが増えています。
ギックリ腰や寝違え、あるいは運動中の肉離れ。
急に「グキッ!」と痛みが走ったとき、みなさんはどうしてますか?
「とにかく痛いから、ベッドで石のように固まる」
「息をするのも怖いから、ひたすら絶対安静!」
その気持ち、痛いほどわかります(笑)
でも実はそれ、ちょっともったいないことをしているかもしれません。
最新の研究では「ずっと安静にしているだけだと、逆に治りが遅くなる」ということが分かってきているんです。
今日はハーバード大学医学部のチームが発表した、
既存の常識をひっくり返すような研究結果をご紹介します。
安静 vs ストレッチ、勝ったのはどっち?
今回ご紹介するのは、2016年に発表された「ストレッチは炎症を終わらせるのに役立つよ」という論文です。
研究チームは、炎症を起こして「イタタ…」となっている組織を、2つのグループに分けました。
① 何もしないで、じーっとしている(安静)グループ
② 1日2回、10分間だけ優しくストレッチをするグループ
さて、どちらが早く治ったと思いますか?
↓
答えは「②のストレッチをしたグループ」だったんです。
ストレッチをした方は腫れが早く引いただけでなく、
組織の中で「ある物質」が劇的に増えていました。
それが「レゾルビン(Resolvins)」です。
炎症を「終わらせる」掃除屋、レゾルビン
この「レゾルビン」、名前は覚えなくて大丈夫です。
イメージとしては「超優秀な現場の掃除屋さん」だと思ってください。
体がダメージを受けると、そこでは「炎症」という火事が起きます。
痛み止め薬(ロキソニンなど)は、この火事に水をかけて「火を消す(炎症を抑える)」のが仕事です。
でも火を消しただけだと、現場には燃えカスや瓦礫が残っちゃいますよね?
これが残っていると、体がなんとなく重かったり、
コリとして残ったりして「巡り」が悪くなります。
ここで登場するのが、さっきの掃除屋レゾルビンです。

彼らの仕事は火を消すだけじゃありません。
↓
「火事を終わらせて、燃えカスを掃除し、元のきれいな家にリフォームする」
ここまでやってくれるんです。
つまり「痛くない範囲で優しく伸ばす(ストレッチ)」という物理的な刺激が
細胞たちへの呼び出しベルになるわけです。
逆に言うと、じっと安静にしているだけだと、
この掃除屋さんたちがなかなか出勤してくれないんですね。
鍼治療は「深部のストレッチ」なんです
僕たち鍼灸師がやっていることも、実はこれと同じ原理を使っています。
鍼が凝っているところに到達すると、鍼特有の独特な感覚なんですが、
ぐぐーっと掴まれるような、重だるさのような感覚があります。
この感覚が起きると、その場所がストレッチされているような状態になります。
そして鍼は表面からは指が届かない深い場所にある組織にも直接アプローチできるのも特徴です。
エコー(超音波)を使うとより安全、的確に刺鍼ができます。
東洋医学でいう「気の巡りを良くする」というのは、
現代風に言えば「停滞している現場に、掃除屋を送り込む」ことなのかもしれませんね。
あなたができる「治癒スイッチ」の入れ方
もし急な痛みに襲われたら、以下のことを思い出してください。
もちろん、激痛が走るような動きはNGです!
でも「痛くない範囲」であれば、動かしたほうが圧倒的に治りは早いです。
【おすすめのセルフケア】
- 痛みのない範囲で、少しだけ背伸びをする
- 患部がじんわり伸びるような、楽な姿勢で深呼吸をする
これを「1日2回、たった10分」意識するだけ。
これだけで、あなたの体の中では掃除屋さんがせっせと働き始めます。
「痛いから動かさない」から「治すために、優しく動く」へ。
この意識の切り替えが、あなたの体を最短ルートで回復させてくれますよ。
もし「どこまで動かしていいかわからない!」という時は、いつでも相談してくださいね。
一緒に「体の渋滞」を解消して、スッキリした明日を迎えましょう!

