ファシアちゃんとからだトーク|第1回「レントゲンに映らない“痛みの犯人”」

「ファシア」って、まだあまり聞き馴染みのない言葉かもしれません。

はり治療院ここからでは、この“ファシア”に注目した治療を行っています。

一言で説明するのが難しいファシア。

だけど実は、痛みや不調のカギを握るとても大切な存在なんです。

そこで今回から、なるべく分かりやすくお伝えできるよう、

ファシアについてのシリーズ解説をはじめてみることにしました!

で、ファシアって、いったい何者なの?

今回のテーマは「ファシア(Fascia)」。
それを語るには、まずこの子を紹介させてください。

登場人物:ファシアちゃん

いきなりアニメキャラが登場しましたが(笑)、

ファシアと説明してもあまり聞き馴染みもなく、分かりにくいところもあるので、、、

ここはいっそのことアニメキャラにして親近感をもってもらおうという試みです(笑)

ファシアちゃんは、からだの中のあらゆる組織をつないでいる、蜘蛛の糸のような存在。

細くてやわらかくて、でもとても働き者。

いつも全身を巡って、骨や筋肉、内臓までぜんぶをつないでくれているのです。

こちらのページではファシアの説明にみかんの例を使っていますので、

ファシアちゃんもみかん風のキャラにしてエコーを持っています(笑)

では、さっそくファシアちゃんに色々教えてもらいましょう〜〜!!

 

こんにちは。「はり治療院ここから本庄院」の黒沢あやとです。
今日は、からだの中で日々がんばって働いている“ある存在”と一緒に、「痛みとファシア」の関係についてわかりやすくお話ししていきます。

黒沢あやと

やあ!ぼく、ファシアちゃん!
みかんみたいにまるくて、やわらかい体の、ファシアの精(せい)なんだ。
レントゲンには映らないけど、実は全身をつないでがんばってるんだよ!

ファシアちゃん、よろしくね!
「ファシア」という言葉は、まだあまり一般的ではないかもしれませんが、筋肉や内臓、血管、神経、骨など、あらゆる組織をつないで包んでいるネットワークのような存在です。

黒沢あやと

からだを包む“ウェットスーツ”みたいな感じかな。
ぼくは、全身をくまなくつないで、動きや姿勢をサポートしてるんだよ〜!

実際、ファシアの状態が悪くなることで痛みや不調が起こることがあるんです。
今日はその中でも「機械的特性の変化」について詳しく見ていきましょう。

黒沢あやと

「機械的特性」って、ちょっと難しそうな言葉だけど、
簡単に言うと「ぼくがどれだけのびちぢみできるか」ってこと!

健康なファシアは「粘弾性(ねんだんせい)」という性質を持ち、刺激を受けてもクッションのようにしなやかに変形して、またすぐ元に戻ります。

黒沢あやと

だけどね、悪い姿勢でずっと座っていたり、ストレスがたまったり、ケガや手術をしたりすると、ぼくの柔らかさがなくなっちゃうんだ…。

その結果、ファシアが硬くなり、自由神経終末(痛みを感じるセンサー)が刺激されやすくなります。
ちょっとした動きでも「ズキッ」と痛むようになる。これが“レントゲンには映らない痛み”の原因になることもあります。

黒沢あやと

ぼく、ほんとはスイスイ動けるはずなのに、カチコチになっちゃうと神経に変な信号を送っちゃうんだよ…。うぅ…。

そんなファシアの状態を、当院では超音波エコーを使って観察しながら、的確な部位に、的確な深さで、はり治療を行います。

※全て部位にエコーを使用するわけではありません。

黒沢あやと

エコーでぼくの動きを見ながら治療してもらえるのって、
めちゃくちゃ安心なんだよね〜!助けられてばっかり!

ファシアは筋膜と誤訳されていることもありますが、「ただの膜」ではなく、痛みや動きに深く関わる重要な組織なんです。

黒沢あやと

これからも、ぼくのことを知ってもらえるように、がんばって説明していくからよろしくねっ!🍊💪

 

いかがでしょうか。少しファシアについて身近に感じてもらえたでしょうか?

次回は「ファシアと炎症」について。
ファシアちゃんと一緒に、“静かな炎”の正体に迫ります!