以前、膝痛についてブログ記事を書きました。
その時はレントゲンなどの画像検査で異常がないといわれたのに痛みが続いている症状のお話でした。
実は”脂肪”が痛みの原因になっているんだよ〜ということだったのですが、
今回は、画像検査で異常がある=変形がある場合のお話です。
どのくらいの人に変形がみられる?
膝の変形は、ある論文では40代から出現しはじめ、
70代になると、男性では60%、女性では80%と大半の方が変形の所見がみられると言われています。
しかし、大事なのはここからです。
その変形がみられた方で実際に膝が痛いと感じている方がどのくらいいたと思いますか?
なんと、
全体の約1/3〜1/2程度だったのです。
変形がある=痛いとは安易に言えないような気がしませんか?
変形があるから痛いという呪縛
「骨が変形していると言われた」
「軟骨がすり減っていて痛みが出てる」
私もクライアントさんからよく聞きます。
レントゲンなどで実際に画像をみせられて説明されると、
なるほど、これが痛みの原因なのか、と思いますよね。
ただ、痛くない側の膝はどうなっているのか見たことはありますか?
当院ではエコーで膝の観察をしますが、
痛くない側の膝も同じように変形している方が多いです。

ちょっと見なれないと難しいかもしれませんが、
上の画像は膝の内側を観察している写真です。
両方とも膝の骨が変形しており、
いわゆる変形性膝関節症という診断がでているクライアントさんです。
ただ、両方とも変形があるのに、痛みがあるのは片側だけなのです。
ちなみに変形のない膝はどうみえるかと言うと、、、

こんな感じで骨がフラットでボコッと飛びてていない状態です。
骨ではなくファシアに注目
ということは、変形している骨が問題なのではない。
ということが言えると思います。
上の画像をよく見てみると、
痛みがある側の膝は青色の▼の部分、
ここが反対の膝より蛇行していて、分厚くみえないでしょうか?
この部分に鍼をすると、その場で膝の痛みが消失することもよくあります。
この部分がいわゆるファシアにあたるのです。
膝に鍼をして、その場で変形が良くなるわけがないので、
この場所への刺激が痛みを緩和させているのだと考えます。
というわけで、
「膝の変形があるから付き合っていくしかないね。」
と言われたり、
「手術するしかない。」
と言われて落ち込んでいる方がいたら、
ファシアへの治療を行うことで、それを解決できるかもしれません。
お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。