歯医者が苦手なはり治療院ここから本庄院の黒沢です。
最近、歯の痛みで数年ぶりに歯医者に行くことになってしまったのですが、早めの受診の大切さを再認識しました(T_T)患者さんにはよく「ひどくなる前に来てくださいね!」といいますが、歯の問題となるとどうも腰が重くなってしまいます。反省。。。
さて今回は歯の痛みについてです。「歯が痛いのに歯医者で問題がないと言われた」、「抜歯までしたのに歯の痛みが消えない」など歯のトラブルに困っている方は読んでみてください。
歯の痛み=歯が原因
だと思われるかもしれませんが、歯に原因がないこともあります。難しくいうと【非歯原性歯痛】といいます。歯に原因がないのに、それが分からず歯を抜かれてしまったら、、、これは大きな問題です。
現代では昔に比べて、歯を大切にするという価値観が上がっているように思います。本当か嘘かは分かりませんが、歯科医を対象としたアンケートによると歯1本の価値を金額で表すと平均約104万円となったそうです。そんな価値がある歯を間違って抜かれてしまうなんて大変なことですよね^^;
昔、歯科医の患者さんが来院されていたのですが、面白いことに「歯の痛み」に困っているということでいらしていました(笑)やっぱり本職の方でも歯が原因でない歯の痛みがあることが分かっているんですね。
日本口腔顔面痛学会によると非歯原性歯痛にはいくつかの種類があり、以下のように分類されます(分かりやすいよう簡単な表現してます)。
- 筋肉や筋膜によるもの(例:噛む筋肉などの問題)
- 神経障害によるもの(例:帯状疱疹や三叉神経の問題)
- 頭痛によるもの(例:片頭痛や群発性頭痛の問題)
- 副鼻腔炎などによるもの
- 心臓疾患によるもの
- 精神疾患などによるもの(例:統合失調症やうつ)
- 突発性におきるもの
- その他の疾患によるもの
一応こういった分類があるのですが、この分類にはファシアの概念が抜けているので、片手落ちというところがあります。例えば、筋肉や筋膜だけでなく血管の周りや脂肪組織(これらをまとめてファシアと呼びます)に痛みの原因がある場合があるのです。

そこで私の恩師である木村ペインクリニックの木村先生が考案された分類案が以下になります。
- ファシアによるもの
- 神経障害によるもの
- 副鼻腔炎などによるもの
- 心臓疾患によるもの
- その他
ファシアによる歯の痛みの場合、私たち鍼灸師が対応できます。
また、顎の深いところにある筋肉へアプローチする必要があることも多いです。具体的には外側翼突筋という筋肉を狙いたい場合です。この筋肉は近くを顎動脈という太めの血管が走行していたり、耳下腺とい組織があるためエコーで確認することでより安全にアプローチする事が可能です。

歯の痛みだからといって、歯に問題がないこともある。
意外と知られていないこの事実。知っているだけでも、将来歯の痛みで困ったときの手助けになるかもしれません。お困りの方の助けになれば嬉しいです。