めんどくさいの正体 パート2 〜実はファシアが関係していた?〜

以前、「めんどくさいの正体」というお話を書きました。

あれから、めんどくさいについてさらに調べていたら、

またひとつ面白い視点に出会いました。

これがまた、ファシアを扱っている鍼灸師として

すごく腑に落ちる内容だったので、続編として書いてみます。

脳は「身体予算」を管理している

ある動画で、こんな考え方を知りました。

脳には「身体予算」を管理する機能がある、

というものです。

これをアロスタシスといいます。

簡単に言うと、脳が

「この先どのくらいエネルギーが必要か」

を先読みして、体に準備をさせる仕組みのことです。

で、この先読み機能が疲れやストレスで狂ってしまうと、

何かをする前から脳が「エネルギーが足りなくなる!」

と判断してブレーキをかける。


それがめんどくさいの正体のひとつ、というわけです。

前回書いた「省エネ本能」と似ていますが、

こちらはもっと慢性的な疲労やストレスが

積み重なった状態がベースになっています。

忙しい毎日を送っていて、

なんとなくずっとだるい、

やる気が出ない……

そんなときの「めんどくさい」はこちらかもしれません。

休日の朝、掃除しなきゃと思うのになんだか動けない。

明日の準備があるのに気乗りがしない。

ソファから根が生えたように動けなくなる。

「やらなきゃ」という気持ちはあるのに、

体が言うことを聞かないことってありませんか?

僕も疲れ切ったときには廃人と化します(笑)

でもこれは、実はあなたの意志が弱いわけではないんです。

というお話です。

カラダが悪いと「嘘の報告」をし始める…

では、どうして脳は予測を間違えてしまうのでしょうか。

脳には身体予算を管理する機能があるとお話しましたが、

その鍵を握るのが島皮質(とうひしつ)という場所です。

ここは体の内部の状態をモニタリングして

脳に報告する役割を担っています。

心拍、体温、筋肉の緊張、疲労感…

そういった「今の体の状態」を、

リアルタイムで脳に伝えるセンサーのような場所です。

この報告が正確であれば、脳は適切な身体予算を組めます。

でも報告が過剰だったり、歪んでいたりすると、

「まだ動けるのに限界だ」と脳が誤判断して、

結果として、めんどくさいが生まれてしまう

狂ったセンサーとファシア

ここからが、鍼灸師として一番「そうか!」と思ったところです。

以前からお伝えしているファシア。

このファシアの中に、

C線維と呼ばれる神経線維が豊富に分布していて、

心拍や血圧など身体内部の状態を、

脳(島皮質)に送り続けています。

これがまさに、内受容感覚の主要な経路です。

つまり、こういう流れになります。

慢性的なストレス・疲労
 ↓
ファシアが緊張・硬くなる
 ↓
C線維が歪んだ情報を脳に送り続ける
 ↓
脳が「体はもう限界に近い」と過剰に判断する
 ↓
身体予算のエラー=めんどくさい

ファシアの状態が、

脳の「めんどくさい」に直結しているかもしれない、

ということです。

鍼灸は、ここにアプローチできる!

鍼灸の鍼が届くのは、まさにこのファシアです。

鍼がファシアに触れることで、

C線維が正常に働きやすくなり、

脳への情報が整っていく。

脳が受け取る「体の状態レポート」が正確になると、

身体予算の見積もりエラーが修正される。

鍼灸でファシアにアプローチ
 ↓
C線維の情報が適正化される
 ↓
脳の身体予算管理が正確になる
 ↓
アロスタシス負荷が軽減
 ↓
めんどくさいが解消されやすくなる

やる気が出ない、

重い腰が上がらない、

そういったときの「めんどくさい」は、

意志の問題ではなく体の問題かもしれません。

もし最近、何をするにもめんどくさいと感じることが増えているなら、

それは脳からの「身体予算が狂ってきてるよ」

というサインかもしれません。

ぜひ一度、鍼灸を試してみてください(^^)